稲刈りのその後

稲刈りが好きかもしれない、と気づいたのは、草むしりをしていた時だ。

延々と草をむしりながら、これが収穫物だったら嬉しいのにな、とふと考えた。

稲刈りとか? いいな、やってみたい。

そんなことを思ってから、実現するのにはそんなに時間は掛からなかった。

 

稲刈りツアーに参加して驚いたのは、圧倒的に女性が多かったことだ。

稲刈りへの純粋な好奇心で男性が一人参加することは稀らしい。

大抵は夫婦や家族参加で、申し込み代表者は奥さんだ。

はーちゃん、ユウトくん、エイコさんのところのように、パパだけ不参加という家庭も少なくないそう。

参加者の子どもは、だいたいが都会っ子なので、トンボやカエル、バッタやコオロギなどの方が珍しく、夢中で追いかけているうちに稲刈りは終わった。

 

しかし

大昔、縄文時代の狩猟採集生活もこうだったんじゃないかなぁと感じた。

血の気の多いものたちは、猪やら鹿を狩りに山へ行ったり

魚を釣りに行ったりして

その他の、わりに穏やかな作業を好むものたちは

家仕事や畑仕事をして

食事の準備をして一日を過ごす。

夕暮れ時になると、皆んなが集まり、食事を囲む。

 

子供達は、その辺りを遊びながら仕事を覚え

年長のものが次世代に知恵と経験を継いでゆく。

 

はしゃぎすぎて怪我をしてしまった子どもや、暴走しそうな子を

周りの大人がフォローしている姿が

少し懐かしくて

自分も小さな子がいた頃に受けた恩恵を少しでも返せたらなと

親子の姿を見て思った。

 

今回、本当に感じたこと

今の女たちは忙しすぎるし、枷が多すぎる。

はーちゃんやユウトくんの世話をしながら

なかなかに振り回されているエイコさんの姿に

何となく、普段の生活が透けて見えてしまう場面があった。

孤軍奮闘、という言葉を思い浮かべながら

おい、パパはどうしたんだよ〜助けてやれよ〜と思ってしまった。

私たちの世代はまだ、女性の役割という枷が強い。

中には協力し合う夫婦もいるけど、もう少し若い世代だ。

シングルになってしまった方が気楽、という人もいるし

現実問題、大きな子供を一人、抱えているようなもの。

誰かの助けがなければ

子育てって難しい。

 

刈り取りに参加したお米が精米されて、自宅へ送られてきた。

今年一年、お世話になった人たちに、ほんの少しだけど

一人一人、顔を思い出しながら送る。

 

もうすぐ2023年も終わる。

なんだか今年は辛い1年だった。

私の周りの近しい人たち全員にも、共通して苦しい一年のように感じた。

更年期と時代の潮流が重なったのだと、一言で言われたら身も蓋もないけど

何も進展しなかった、停留した世代だと言われるたびにモヤモヤしていた。

 

何もしていないはずないよ

その場での最良を

一生懸命、手を抜かずにやってきたよ

少なくとも、私が仲間だと感じて交流してきた人たちはそうだ

 

今年もあと少し

頑張ろうね

そんなエールを送る気分で

お米の手配をしている

 

一人、ずっと

このブログだけが唯一の繋がりの

理知的で聡明で

優しさに溢れた考え方に、いつも勇気をもらっている

一途な女性がいるのだけど

送り先を知らず、どうコンタクトするべきか悩んでいる。

 

これを読んでくれた あなた

今年一年、ありがとうございした!

ちょっとお歳暮には早いけど

感謝を込めて

お米を送ります。